2017.12.18
柴犬のアトピー・アレルギーなどの痒い皮膚病治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
クリスマスまで1週間を切り、クリスマスが終わればもう今年もカウントダウンで新年ですね。
クリスマスの飾りつけをしながらお正月の飾り付けも選び、クリスマスプレゼントを準備しながら年賀状を書くというイベント大好き日本人の性を実感する毎日です(笑)
今日の症例報告は先日の柴犬の記事で伝えておいたわんちゃんです。
12月16日に初診で来院されたわんちゃんをその日のうちに紹介しています。
【症例】
柴犬 1歳 男の子
【経過】
〇生後7ヶ月に痒み発症
〇徐々に拡大して悪化
〇地元動物病院にて「アトピー?アレルギー?」
〇抗生物質と消炎剤の内服で改善なし
〇11ヶ月からさらに悪化し、拡大
〇四肢の痒み、顔(目・口・頬)の痒み、目の脱毛など
それでは初診時の状態です。
続いて、顔正面の拡大。

続いて、顔の左側。

同じく顔の左側。

続いて、身体側面の右側から。

続いて、右前肢の内側、とその拡大。


同じく右前肢の外側と、その拡大。




続いて、左側面。

腹部の左側とその拡大。


左後肢の側面。

同じく左後肢のかかと付近を外側から。

同じく左後肢の甲、外側から。

背中以外傷だらけで来院されました。
噛みすぎて毛もありません。
それでは10週後の状態と比較してみましょう。
※画像をクリックすると大きくみることができます。
まずは顔の正面、右、左の順番です。
続いて、左側面。
続いて、右前腕。


続いて、右後肢。
続いて、左側面。
続いて、左前肢。
続いて、左腹部とその拡大。
続いて、左後肢の側面。
非常に綺麗に改善しました。
傷ひとつなく、毛並みは100%回復です。
症状も改善し、10週間後の状態ではほぼ痒みなしです。
念のためアポキルを渡しておきましたが、治療9~10週目の2週間で服用したのは2~3回のみ、それでも痒くないという回復ぶりです。
もちろんステロイドの1度も処方していません。
今回の症例の特徴の一つは、「アポキルが効かないタイプの痒みである」ということです。
まったく効かない、絶対にきかない・・・というほどではないので、併用するのはありなのですが、「アポキルで抑えきれない」とわかった上で処方しなければ後が困ります。
再診時に「痒みがあまり改善していない」という状態を予測して、再診時に次の治療に踏み込める準備を初診時にしておく必要があります。
今回の症例でも初診時に「とりあえずアポキル」という処方をしましたが、予測どおりあまり改善なし・・・という結果でした。
想定どおりですので、再診時から初診時の時点ですでにお伝えしていた治療第2弾を併用して、最終的にはアポキルがなくてもかかない、という状況に改善したという流れです。
ブログにしてしまうと治療は一瞬にみえるかもしれませんが、柴犬の皮膚病治療は難しいと思います。
アポキル単独でかなり痒みを抑えられる症例もいるのですが、そうでない症例もそこそこいます。
そしてアポキルで痒みを抑えきれないときに次の手が中々ない、というのが今の皮膚科の現状です。
当院ではアポキルが効かないという診療が大半を占めるので、それ以外の手をいくつか持って診療に臨んでいます。
ただ、打つ手が正しくてもそのタイミングが悪ければ十分な評価ができなかったりしますし、いいタイミングで手を打っても「それがいつ効くのか?効いているのか?」を判断できないといけません。
こういった「アポキルが効かない痒み」について、個別でセミナーを開催していますので、診療提携をご希望の方はご連絡ください。
参考までに前回初診時のみを紹介した柴犬のわんちゃんと原因は一緒です。
前回紹介した柴犬のわんちゃんもアポキルを1日2回服用して改善しない皮膚病です。
3ヵ月後までには綺麗になるでしょう。
投稿者:
2017.12.17
柴犬の痒みを伴うアトピー・アレルギー性皮膚炎の治療に力をいれている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
アポキルが使えるようになって1年が経過し、症例報告のほとんどにアポキルが処方されているにもかかわらず改善がなく、タイトルが「アポキルが効かない」とワンパターンになってしまうのが最近の悩みの種です。
根本的解決にならないのですが、最後に「痒い理由」とつけて無理やり新しいタイトルにしてみました。
さて、今日紹介するのは「本日、12月16日に初診で来院された柴犬の皮膚病の症例」です。
もちろん検査結果は出揃っておらず、投薬治療もはじまったばかりです。
治療後の写真はありませんが、初診時の状態を紹介します。
【症例】
柴犬
【経過】
〇半年以上前から全身の痒み
〇アポキル1日2回服用していても痒みが改善しない
〇抗生物質1日2回服用中
〇食材をかえて何種類も食事療法を行ったが、改善しない
それでは初診時の状態を紹介します。
まずは正面から。

続いて、顔の左側から。



続いて、顔の右側から。



続いて、頚部とその拡大。


続いて、左前腕の尾側から。

続いて、右前腕の内側とその拡大。


続いて、左前腕の内側。

続いて、胸部とその拡大。


続いて、腹部とその拡大。


続いて、身体左側と腹部側面の拡大。


最後に後ろ側と大腿尾側の拡大。



アポキル0.45mg/kgを1日2回服用していても痒みの改善がないわんちゃんです。
念のためを含め、除外しておきたい疾患の検査を行いましたが、注目すべきメインターゲット(原因)は1つと考えています。
サブの原因は2つありますが、メイン1つの治療を徹底して行えばサブの原因2種はさほど目立たなくなると思います。
その他の特別な疾患が隠れていなければ、1ヵ月後くらいから治療結果がでて、3ヵ月後にはアポキルに頼らなくていいくらい十分な結果がでると思われます。
影響を受けるとすれば、このあとくるであろう発情でしょうか。
発情ばかりはなんともできないため、万が一治療期間に重なれば「やむをえなかった」となります。
なお診断は、問診時に抱っこされている柴ちゃんを見た一瞬でほぼ判定可能です。
参考までに今回の皮膚病はスキンケアとサプリメントではさすがに改善しません。
次回の症例報告は、今回とほぼ同じ柴犬の症例報告(治療後比較あり)の予定です。
傷だらけの状態で来院されましたが、アポキルもいらないくらい綺麗に改善した症例です。
投稿者:
2017.12.16
シーズーのアトピー・アレルギー性皮膚炎、脂漏性マラセチア性皮膚炎の皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
当院には愛知県だけでなく、隣の三重県・岐阜県・静岡県からも来院があります。
もちろん隣の県にとどまらず、関西・関東圏からの受診も珍しくありません。
特に東京・神奈川・千葉・埼玉からの受診は非常に多いため、継続がしやすいようにメールと写真で継続する遠隔診療を提供しています。
遠隔診療というのは初診を実際に診て、2回目からの再診をメールと写真で代用し、お薬を発送する方法ですが、簡単にいうと実際に目でみるのは1回だけです。
1回診ただけで改善までもっていくだけの治療方針を立てなければいけません。
過去にさまざまな治療を行ってきて改善しない難治性皮膚病を1回の診察でどのように改善できるのか?というのは大きなポイントのため、先日このブログで遠隔診療でのフレンチブルドッグの治療成績を紹介しました。
今日は続きで、シーズーのわんちゃんでの治療成績を報告します。
【症例】
シーズー 約10歳 女の子(避妊手術済)
【経過】
〇5年前から1年を通した慢性的な皮膚病
〇梅雨~夏が最も悪くなる
〇アポキルを使い始めた最初の2週間は効果があったが、それ以降は効果を実感できなかった
〇インターフェロン注射でも改善なし
〇ステロイドを2日に1回で多少の改善あり
今回の初診は、静岡県静岡市のあん動物病院(大石先生)で行いました。
あらためて初診時の状態、そいて毛をカットしたあとの状態をみてみましょう。
まずは顔の正面から。

続いて、顔の左側(頬)の拡大です。

続いて、口唇~下顎(やや左側)を下から見た状態です。

続いて、左の頬の拡大です。

続いて、左の口唇~下顎の拡大です。

続いて、頚部とその拡大です。
毛が多いためわかりにくいのですが、全身を紹介したあと毛をカットするとわかりやすくなります。


続いて、右前肢とその拡大。





続いて、左前肢とその拡大です。





今後の治療成績をあげるため、薬浴を実施するために毛をカットしました。












毛をカットすることでかなり炎症が重度におきていたことがわかると思います。
それではこの初診から1か月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくみることができます。
被毛の再生があるのですが、皮膚炎・腫れ・フケにおいて著しい改善が認められています。
もちろん肝心の「痒み」も10分の1まで改善しています。
常になめたり噛んだりして、パンパンに腫れていた前肢はまったくなめなくなったということでした。
今回の診療ではいくつかキーポイントがあります。
①アポキルが効かないタイプの皮膚炎か?
アポキルが効かないわけではないのですが、過去の治療結果が示したようにアポキルだけでよくなる皮膚病ではないと判断しています。
もちろん当院からはアポキルを処方しています。
②過去にアポキルで改善がなかった理由は?
診断名として足りないものが1つ、治療方針として足りないものが2つあったため。
③何が足りなかったのか?
1つは初回に実施した薬浴で、実は薬浴直後から劇的に改善していることからも足りない治療のピースの1つは薬浴だったと思います。
④「薬浴+アポキル」で改善するか?
薬浴の効果は一過性であり、ずっと長期間継続するようなことはないため、1回の薬浴でここまでよくするのは難しかったと考えています。
薬浴により皮膚コンディションを一気に改善させ、もう1つの大事な治療でケアしていくというイメージの方が適切です
もう一つの治療については、初診当日あん動物病院の大石先生に「なぜそう思うのか?」「皮膚のどこの部位をどう評価するのか?」についてお伝えしました。
もちろんシーズーの典型的な皮膚病ですので、当院のスキンケア&サプリメントが治療のサポートにかなり役立っています。
投薬治療があってこその治療成績ですが、体質にはかなりフィットしたアプローチになっています。
当院の診断&治療があればかなりの精度で治療結果がでることが期待できるため、遠方にお住いの方も遠隔診療をご検討ください。
なお、今回の初診のシーズーちゃんの治療方針ですが、初診前に送っていただいたメールと写真で想定した通りで、診察時の修正はありませんでした。
もちろん遠隔診療時の変更もありません。
今後はアポキルを減らしていくのですが、以前のような皮膚炎のぶり返しはおきないと考えています。
次回のブログは本日12月16日に初診として来院された柴犬の皮膚病の初診時状態を紹介します。
アポキル0.45㎎/kg1日2回でも痒みの改善がまったくないという主訴で来院しています。
もちろん診断は一瞬、診察台に乗る前に「なぜアポキルが効かないのか?」がわかる皮膚病です。
アポキルが便利すぎて「痒み=アポキル」となりがちな皮膚科診療ですが、当院では「アポキルが効かない痒みの治療」と「アポキルを減らすための治療」の両方に力を入れています。
◆◆◆ご案内◆◆◆
1月8日、10日に京都市の動物病院 「よこた動物診療室」で皮膚科診療のサポートを行います。
8日はすでに定員に達しましたが、10日はまだ受付可能です。
継続治療はよこた動物診療室での通院治療が基本ですが、京都への通院も困難な遠方の方には遠隔診療でサポートします。
京都市内にお住いの方で、皮膚炎治療にお困りの方は当院HPの遠隔診療の都市部開催お問い合わせフォームからご連絡ください。
投稿者:
2017.12.11
フレンチブルドッグの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
当院では関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)にお住まいの方に向けて定期的に皮膚科診療を開催し、継続治療のための遠隔診療を提供しています。
基本的に直接診るのは1回だけで、あとはメールと写真だけで改善に導く診療です。
当院の診察を受ける方の多くが「色々治療しているのによくならない」など、かなり難治性皮膚病の症例ばかりになるのですが、たった1回の診察で改善まで導けるのか?というのは疑問があるかと思います。
特に最近はアポキルという新しい痒みを抑える非常にいいお薬がでたことで、一般的には治療成績が出しやすくなっています。
その分、「アポキルが効かないときにどうするのか?」という問題もでてきています。
アポキルが発売されてまだ1年少しですが、すでに当院受診の大半の患者さんが「アポキルを服用しているのに痒い」という状態です。
今回は症例はそんな「アポキルでよくならない」だけでなく、「アポキルの副作用で服用できない?」という驚きのわんちゃんの治療を紹介します。
もちろん関東にお住まいのわんちゃんで、診察は初回の1回きりだけです。
この初回に1回の診察だけで改善までの軌跡を描かなければいけません・・・しかも、アポキルなしで。
【症例】
フレンチブルドッグ 5歳 男の子(去勢済み)
【経過】
〇生後1歳まえからの痒みを伴う皮膚病
〇1年前少し前からアポキルを1日1回1年間継続して服用していた
〇1年間アポキルを毎日服用しても、痒みは元々10として7~8までしか減らなかった
〇1年間アポキルを毎日服用して血液検査をしたところ、肝臓の数値が高くなっていた。
〇アポキル休薬により肝臓の数値は改善へ
それでは初診時の状態です。
※診察室ではないため、室内が暗くいつもよりみえにくいかと思いますがご容赦ください。
















この初診時に治療新を立てて、検査結果をみずに投薬治療をスタートさせました。
5週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくみることができます。
黒さはありますが、痒みはかなり緩和され、みためも随分とよくなったと思います。
今回の診療では、
〇実際の診療は1回だけ
〇検査も初回の1回だけ
〇肝臓数値の異常の原因がアポキルかどうかの判定はできないが、「アポキルを使わずに治療」
この3つの制限付で治療開始となりました。
アポキルは使いやすいお薬のため、痒み治療の選択肢として処方できない(使えない)というのはかなりのハンデがあるのは否めませんが、以前はアポキルなしで治療方針をくみたてていましたので、イメージできなかったわけではありません。
今回の診察に至る前の過去通院中に、大半の各種検査を実施済みでしたので、初診当日に追加検査したのは培養検査だけでした。
なお治療で選択した内服薬は3つ、
①抗生物質
②過去に服用したことがあるお薬
③今までに服用したことがない薬
でした。
このタイプの皮膚病は抗生物質単独で治るわけではないため、②と③がポイントになります。
ただ②のお薬は過去に継続して服用したにも関わらず改善がなかったというお薬です。
そう、ここでいいたいのは先日のブログでも書いた「パズル」です。
皮膚病を治すときに必要なのは決まったピースもなく、枠もないパズルを完成させるようなものです。
今回のわんちゃんが過去の治療でうまくいかなかった理由は、ピースの選択ミスではなく、ピースが足りなかったのです。
ピースが足りないことに気づいて、適切なタイミングでピースを出すことができればうまくいったでしょう。
もちろんアポキルを使っても同様で、同じように改善することは可能です。
過去に1年間アポキルを服用して痒みが10→7か8程度までしか改善しなかったアポキルでしたが、足りないピースを足せば今回と同様の結果が得られたでしょう。
なおスキンケア&サプリメントは今回の症例でも併用しています。
投稿者:
2017.12.09
シーズーの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
「次回は来年ですね」とお話することも多くなり、1年の終わりを実感する毎日です。
年末年始をカイカイで過ごすことにならないよう、わんちゃんと飼主さまの両方が穏やかにすごせるよう全力で取り組む毎日です。
それでは今日の症例報告です。
非常に遠いところから来院されているわんちゃんです。
【症例】
シーズー 7歳 女の子(避妊済)
【経過】
〇1歳から発症し、1年を通じた皮膚トラブル
〇季節性があり、梅雨~夏が最も悪い
〇痒みは手足をなめる&かむ、頚部~下顎をかく、お腹を床にこする・・・
〇アトピカ服用で効果なし、インターフェロン注射でも改善なし
〇コルタバンスでも改善なし
〇ステロイド服用でやや改善
〇アポキル効果なし
〇抗生物質(アポキルと併用)効果なし
それでは初診時の状態を紹介します。
まずは頸部から。

続いて、下顎。

続いて、右前肢3枚(腕2枚、手先1枚)。



続いて、胸~腹部とその拡大。



続いて、内股~後肢。

続いて、左膝の内側。

続いて、右膝~すねの内側。

続いて、背中とその拡大。



初診時から6週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
痒み症状がゼロではないのですが、皮膚炎レベルとしてはかなり改善しました。
治療の余地はまだ大きく残っており、今後も1つか2つ上のレベルまでいけると考えています。
「アトピカ(シクロスポリン・免疫抑制剤)」、「インターフェロン注射」、「アポキル」で改善がないという皮膚病でしたが、なぜ今までよくならなかったか?
ここで大事なのは「パズル」の考え方です。
パズルは完成にはピースが不可欠で、ピースが異っても、ピースが足りなくても完成しません。
実は皮膚病の治療も同じくで、1つでも異なるピースを使えばいまくいきませんし、足りなければまったく改善しないこともあります。
今回のわんちゃんに関しても、アトピカが効かない皮膚病だったのではありません。
同じくアポキルが効かない皮膚病だったわけでもありません。
そして抗生物質が不要だった皮膚病でもありません。
アポキルを使って治すプランもつくれますし、アトピカを使って治すプランもつくれます。
選択したピースと、使う順番、数(種類)を間違えなければ改善可能な皮膚病です。
皮膚病がパズルより難しいのは、箱の中に必要なピースが入っていないこと、そして何より「枠」がないため、「ピースが足りないことに気づけない」というのはあります。
今回は選択したピースの間違いと、足りないピースに気づくことが治療のポイントだったかなと思います。
今回の治療症例ではスキンケア、ECプラス、LFプラスを使って治療しています。
すべての症例がスキンケア&サプリメントで改善するわけではないのですが、適切な診断・治療で併用するとこれほど便利なものはありません。
オンラインショップでお買い求めいただけます。
投稿者:
2017.12.07
シーズーのアトピー・アレルギー性皮膚炎、脂漏症を伴うマラセチア性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
シーズーの皮膚病治療、特にシャンプー療法(スキンケア)に力をいれている当院ですが、スキンケアだけで皮膚病がなんでもよくなると思っているわけではありません。
サプリメントもしかり、当院ではスキンケア&サプリメントを推奨していますが、このスキンケア&サプリメントで皮膚病が治ると思っていたら病院を閉めています。
今でもクリニックとして皮膚科治療を行っているのには理由があります。
今日はそんな医療(治療)がなければ改善しない、というシーズーの症例報告です。
【症例】
8歳 シーズー 避妊雌
【経過】
〇約5年前から慢性的な皮膚病
〇1年前までステロイドを1日1回投与(約3年間継続投与)
〇9か月前からアポキルを1日2回投与開始
〇1か月前からアポキル1日2回に加えて、シクロスポリン1日1回投与併用開始
それでは初診時の状態を紹介します。
今回は来院時の状態のまま、毛をカットする前のコンディションを紹介します。
まずは正面から。

続いて、頚部とその拡大。




続いて、胸部~腹部とその拡大。




身体全体の右側面。



続いて、身体全体の左側面。





続いて、右後肢。

続いて、左後肢の膝~脛の付近。

同じく左後肢の側面拡大。


初診時から約5か月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックするとおおきくすることができます。

5か月というのは当院の中でもやや長めですが、見違えるような劇的な改善です。
今回も「スキンケアとサプリメントが重要で・・・」と言いたいところですが、このレベルの皮膚疾患をスキンケア&サプリメントだけ改善するのは正直かなり困難です。
今回の症例では投薬治療を含めて、全総力をあげての治療となりました。
院内薬浴も初期は週1回、その後も2~3週間に1回、投薬治療も同様です。
確かにスキンケア&サプリメントも非常に重要ですが、初期治療にはお薬の力がかかせません。
なにせ1年間アポキルを1日2回も服用して、さらにシクロスポリンを併用して改善しなかった症例ですので、相当な体質なのはご理解いただけるかと思います。
参考までに当院でこういった脂漏症のシーズーちゃんに推奨しているスキンケアとサプリメントは以下のオンラインショップでお求めいただけます。
あくまで適切な診断・治療の上でご利用ください。
では何が足りなかったのか?
当院ではどのような投薬内容を行ったのか?
1年間1日2回投与したアポキルをどう考えるべきか・・・?
ステロイドの副作用と考えらえる脱毛はなぜ投薬中止後1年たっても改善しなかったのか?
当院ではこういった難治性皮膚病の症例をどうみていくのか、定期的に勉強会を開催したり獣医師向けの診療レポートを作成しています。
今回の症例でも診療レポートを作成して配信する予定です。
スキンケアとサプリメントを含めて提携をご希望の方はお問い合わせください。
※皮膚科のない動物病院に限ります。
投稿者:
2017.12.04
シーズーのアトピー・アレルギー、マラセチア性脂漏性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
12月に入り、病院も随分と落ち着いてきました。
この余裕のある時期を利用して症例報告、執筆などいろいろやっていこうと思います。
【症例】
シーズー 7歳4ヶ月 女の子(避妊済)
【経過】
〇2歳頃から痒み
〇季節性があり、夏が最も悪化する
〇アポキルを1日1回ないし2回服用しているがよくならない
それでは初診時の状態、毛をカットしました。

続いて、頸部とその拡大です。


続いて、右前肢





続いて左前肢。



続いて、胸部。

続いて、左脇の拡大。

続いて、内股。

続いて、膝周囲(右と左)。


初診時から6週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。

痒みは元々の10分の1までへりました。
赤み、フケ、臭いほぼありません。
参考までにアポキルは当院でも処方したので、アポキルが効かないわけではありません。
治療に必要なのはアポキルだけではない、がより適切な答えですね。
不足していた治療は大きく3つです。
まずは当院のヒーリングケアLFプラス、そしてスキンケア、残りは・・・院内薬浴です。
薬用=スキンケアではないのもポイントの一つです。
あくまで投薬治療が必要なタイプではありますが、投薬治療に足りない分は当院のスキンケア&サプリメントが非常に相性がいいと思います。
投稿者:
2017.11.27
トイプードルのアトピー・アレルギーなど、手舐め・足舐めの治療で高い治療成績を残している四季の森どうぶつクリニックです。
先日は脂漏性マラセチア性皮膚炎のトイプードルを紹介しましたが、今日は異なるタイプの症例報告です。
トイプードルはシーズーやフレンチブルドッグよりも多彩な表現形をもった遺伝的素因をもっていますので、「トイプードルのどのタイプか?」を診極めなければいけません。
今日紹介するタイプもかなり非常に多く、世間では難治性皮膚炎であてはまる症例です。
【症例】
6歳 トイプードル 女の子(避妊手術済み)
【経過】
〇1年前からつづくかゆみ・赤み・脱毛
〇足先の痒み、口唇の痒み
〇手作り食事療法で改善しない
〇皮膚科を受診するも「特に問題ない」で治療プランは提案されず
それでは初診時の状態です。

まずは口唇です。




続いて前肢端。



この初診時から7週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。

赤み・フケもなくなり、毛並みもよくなりました。
肝心の痒みもほぼなし、手をなめなくなったということです。
症状の改善に7週間かかったわけではなく、症状は治療8日後の2回目の診察時にはほぼ消失していました。
現在は痒み止めのアポキルを半分に減らしても全くぶりかえすことがなく、頓服服用という治療レベルに到達しました。
今回の症例の治療で非常に有効だったのが当院のサプリメント「ヒーリングケアLFプラス」です。
トイプードルやシーズー、チワワ、ポメラニアン、ヨーキー、ダックスフンドなどの犬種と特に相性がいいです。
このヒーリングケアLFプラスは当院オンラインショップでお買い求めいただけます。
また提携している以下の動物病院でも診察の上、処方を受けることが可能です。
京都市 よこた動物診療室
静岡市 あん動物病院
投稿者:
2017.11.26
トイプードルのアトピー・アレルギーや脂漏症の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
この1週間は大阪の学会参加、京都での遠隔診療と仕事を詰め込みすぎてブログ更新が滞ってしまいました。
遠隔診療については色々報告したいこともあるので、また改めて記事にしたいと思います。
今日はトイプードルの皮膚病治療の症例報告です。
【症例】
4歳 トイプードル
【経過】
〇1年前から継続する痒み
それでは初診時の状態です。
薬浴治療のために初診時に毛をカットしたため、全身カット後の状態を紹介します。
まずは全体像。

続いて、頸部とその拡大。


続いて、右前肢。



続いて、左前肢。


続いて、胸~腹部。


続いて、右膝の内側の拡大。

続いて、左内股の拡大。

脛~カカトの拡大。

それでは初診時から6週間後の状態と比較してみましょう。
もちろん毛が生えていますが、毛並みのよさ、そして毛をかきわけた皮膚コンディションの比較に注目してください。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
臭い、フケ、痒みともにほぼパーフェクトの改善が認められました。
トイプードルの皮膚病がみなこのタイプではありませんが、トイプードルの体質の1つとして非常に多い典型例といえます。
治療は非常に簡単でシンプルなアプローチで、投薬治療・スキンケア・サプリメントです。
スキンケアで重要なのはオイルとシャンプー、長期的な体質改善のためにはサプリメントがかなり効果的だと実感しています。
今日紹介したわんちゃんもすでに治療経過半年ほどすぎていますが、投薬治療を減らしつつもぶり返しにくい体質になっています。
当院で開発したスキンケア商品とサプリメントはオンラインショップでもお買い求めいただけます。
院内での薬浴で短期間で改善しますが、メールと写真で継続治療する遠隔診療でも十分改善できるタイプです。
お困りのわんちゃんはご相談ください。
なお、アレルゲン対策としての食事療法は行っておりません。
投稿者:
2017.11.13
ポメラニアンやトイプードルに非常に多く認められる脱毛症「アロペシアX(毛周期停止)」(通称ポメハゲ)の治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
ポメラニアンに多いアロペシアX(毛周期停止、ポメハゲ)の治療は色々な意味でデリケートです。
治療するか、それともしないかという選択肢から始り、治療しても生えない子もいます。
生える子に関しても、どれだけの治療期間で生えるか予測できないという問題もあります。
また、処方するお薬の取り扱いもデリケートな部類に入ります。
今回紹介するポメラニアンの脱毛症例も、「いつ生えるのか?」ですごく悩みました。
【症例】
ポメラニアン 5歳 女の子(避妊済)
【経過】
〇1年前から脱毛
〇かかりつけ動物病院で「アロペシアXの疑い」といわれている。
それでは初診時の状態です。

ポメラニアンの脱毛が多いわんちゃんは圧倒的にタヌキ顔ですね。
個人的にはタヌキ顔が好きなタイプですが、僕が人目惚れしたポメラニアンがアロペシアXになって当院に来ているので、僕はポメラニアンを飼うことができません(^^;
獣医師がペットショップで一目惚れしたポメラニアンが、後日アロペシアXとなり治療した話
それではまずは頚部から。

続いて、右側面。

同じく右側面の腰のあたり。


続いて、背中の全体像。

特に腰に強く脱毛がでているため、腰の拡大。

アロペシアXで脱毛がめだつ大腿部尾側。

それでは治療後と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。

腰に強く脱毛がでていましたが、90%回復したと思います。
このようにブログにしてしまうと改善は一瞬かもしれませんが、実はかなりの期間を要しています。
実際に治療に要したのは・・・・・・・・・なんと、10ヶ月!
しかも10ヶ月かけて徐々にはえたのではなく、生え始めたかな?と思ったのは2ヶ月くらい前です。
おっ?と思ったのは1ヶ月前で、今回の受診で一気に生えてました。
治療初期の3~4ヶ月のころは初診時よりも減ったのでは?という時期もあり、治療側である僕としても非常に辛かったです。
痒みであれば1~3ヶ月でほぼ決着つくのですが、ポメラニアンの脱毛症「アロペシアX」はいつ治療結果がでるかわかりません。
1年たっても結果がでないこともあります。
治療に関しては絶対ではないので「いつやめてもいいですよ」ともお話しするのですが、僕が諦めたらそれで終了になってしまうので、僕が諦めることは絶対にしないようにしています。
・・・・そう、僕は自分の髪が薄くなっても絶対に諦めません(^^)
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